金融業界の仕組みや業務内容を紹介【高収入を目指せる人気な仕事】

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さまざまな形でお金と関わっている金融業界。銀行や証券会社は金融業界に属しており、社会経済を支えるのに必要不可欠です。多くの人が銀行を利用しており、その便利さを実感しているでしょう。銀行や証券会社などの金融業界とは、どのような仕事をしているのでしょうか。本記事では金融業界の仕事についてまとめています。記事を読むことで、金融業界の内容や業種を知ることができます。

金融業界とはお金を融通する仕事

金融とは、資金を多く所有している人から資金を必要としている人に資金を融通することです。
銀行がわかりやすい例であり、個人の預金を企業などに貸し出しています。
金融には「間接金融」と「直接金融」の2種類があります。

間接金融:預金者から資金を集め、その資金を必要な人に貸し出す
直接金融:資金を必要とした人が株式や社債といった証券を発行し、それを購入してもらうことで、資金を集める

銀行は間接金融に含まれます。
直接金融の具体例は、株式会社です。企業が発行する株式を、投資家が購入して資金を出資する形になるからです。投資家と企業との間に証券会社が入り、取引をスムーズに行うための仲介役となります。
金融業界の主な収入源は利ざやと手数料です。利ざやとは、支払う預金金利と受け取る貸出金利の差によって利益を出す仕組みです。資金の融通だけでは、銀行が成り立たないため、利ざやと手数料で銀行の収益を得ています。

金融業界の業種を紹介

金融業界にはさまざまな業種があります。ここでは、以下の7業種を紹介します。

銀行
証券
生命保険
損害保険
クレジットカード
政府系金融機関
外資系投資銀行

銀行

銀行の主な仕事内容は、顧客からの預金を利用し、別の顧客に利子付きで貸し出すことです。資金の預金や貸付だけでなく、住宅ローンやカーローン、投資信託などの金融商品の販売も行っています。銀行業界は大きさや地域性に応じて、以下の4つに分類できます。

メガバンク:巨額の収益を持つ銀行
地方銀行:地域振興を主な目的として融資活動を行う銀行
信用金庫:各地域の経済活性化を目的とした銀行
信託銀行:「銀行業務」「信託業務」「併営業務」の3つの業務を行っている銀行

信託業務とは、預かった財産を管理・運用する業務です。併営業務は、遺言の保管や遺言執行などの相続関連業務や不動産売買の仲介をする業務です。銀行は経済に必要不可欠なインフラです。大きな資金を取引できる醍醐味があり、やりがいを実感できるでしょう。

証券

証券会社の主な仕事は、投資家が株式や投資信託などの金融商品を購入する際の仲介を行います。以前までは店舗での対面で仲介取引を行うのが主流でしたが、インターネットが発達した現在では、ネット上で仲介取引を行うこともできます。証券会社の業務内容は以下の4つです。

ブローカー業務:株式や投資信託を購入するときの仲介
ディーラー業務:自社の資金で株式や投資信託を購入し運用
アンダーライティング業務:企業から株式を買い取り、購入者を探して販売
セリング業務:新規発行された株式を一時的に預かり、購入者を探して販売

基本的に投資家に株式や投資信託を販売するのが仕事内容であり、ブローカー業務、アンダーライティング業務、セリング業務は営業職に該当します。証券会社はノルマが厳しく、常に数字を気にしなくてはいけません。個人で結果を出すのが向いている人にオススメの仕事です。

生命保険

生命保険会社は人が死亡したり、病気になったりした時に備えた保険を取り扱う会社です。日本は生命保険大国といわれるほど、生命保険に加入している人が多く、高い需要があります。生命保険会社の主な仕事は、個人向けの保険商品の販売や契約者へのアフターフォローです。営業職がメインであり、顧客に最適な保険商品を提案するのが仕事です。

損害保険

損害保険会社は自動車事故や災害などによって、物が破損するのに備える保険を扱っています。生命保険会社より、幅広い保険商品を取り扱っており、船舶に関する保険などもあります。
損害保険会社の主な仕事は、営業部門と業務部門、商品企画部の3つに分けられます。
営業部門は個人に商品を販売するのではなく、代理店に営業を行います。保険代理店や自動車販売店などに、保険商品の説明や支援などを行います。
業務部門は顧客が保険を利用するときのサポートをする部門です。保険金の査定や支払いをするだけでなく、自動車事故の場合、事故相手との交渉までサポートします。
商品企画部では、保険商品の新規開発や改善を行っています。損害保険は時代に応じて商品を考える必要があり、常に最新にしておかないと、顧客ニーズを満たすことができません。
日本人は保険を好む傾向があり、需要が高いです。収益性も高いため、就活生に人気がある業界です。

クレジットカード

クレジットカード会社は、カードを利用して現金の代わりに決済できるサービスを提供しています。カード利用者から年会費や手数料をもらうことで、収益を得ています。カード会社それぞれに特徴があり、ポイント還元率や特典などで差別化がなされています。
主な業務内容は以下の4つです。

営業
与信管理
システム開発
債権管理

与信管理とは、申し込みをした人に対して自社および信用情報機関のデータを参照して、返済能力があるか審査を行います。債権管理は、支払い期日を超過しても支払いされない債権に対して、お金を借りている人に支払いを促す仕事です。

政府系金融機関

政府系金融機関とは、経済発展や中小企業の経済活動を支援するために、政府が設立した銀行です。一般的な銀行と業務内容は同じですが、顧客相手が中小企業や地域の企業です。政府系金融機関は公的な役割があるので、やりがいがあるだけでなく安定性があり、スケールの大きい仕事ができます。

政府系金融機関には以下の4種類があります。

日本政策金融公庫:「国民生活事業」「農林水産事業」「中小企業事業」を中心に行う
日本政策投資銀行:出資と融資を一体的に提供し、資金供給の円滑化などを行う
国際協力銀行:海外事業の支援を行う
商工組合中央銀行:主に中小企業の支援を行う

外資系投資機関

外資系投資銀行は法人向けに証券業務を行う銀行です。主な仕事は、企業向けの資金調達やM&A(合併・買収)のアドバイスを行うことです。外資系投資銀行は実力主義の世界で、成果が出なければ、異動や解雇などのリスクがあります。しかし実力があれば、若くても重要なプロジェクトを任せてもらうことができ、自主的に行動できる人であれば成長しやすい環境です。主な業務内容は以下の4つです。

IBD:M&Aのアドバイザリーやその際の資金調達などを行う仕事
マーケット:株式や債券などの自社の商品を営業・売買するのが仕事
リサーチ:金融関係の調査や分析を行い、業務の意思決定に関わるレポートを作成したり、顧客に商品の説明をしたりする仕事
アセットマネジメント:顧客から集めた資産を中・長期のスパンで運用して資産を増やし、その配分で利益を上げる仕事

外資系投資銀行は新卒1年目でも、高収入が期待できる業界です。

まとめ

金融業界は銀行や証券会社、保険会社などお金に関わる業種です。銀行や証券会社にお金を預けて、個人や企業にお金を融資することで、お金を融通させています。
金融業界は安定性や高収入なので、就活生に人気が高いです。しかし営業の仕事はノルマがあり、常に数字を気にしないといけません。厳しい仕事ですが、実力主義であるため、成果を出せるならすぐに待遇がよくなるでしょう。

参考資料

ビジ部